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ベルギー
ラウラ(仮名)
「私を必要としてくれる人が
いるのかもしれない、
誰も傷つけたくはない
そんな考えから今まで
(自殺を)思いとどまって
きました」
安楽死と聞くと、
末期症状などの"肉体的苦痛"
から解放されるための手段、
というイメージが強いですが
彼女は肉体的健康には
何の問題も抱えていません。
ただし彼女は、
幼少期から一貫して
自殺願望が頭から離れない
という"精神的苦痛"に
悩まされました。
彼女の
「自分は生きるのに
向いていない」という思いは
やがて確信へと変わり、
死を決意するに至ります。
ベルギー紙「De Morgen」の
インタビューに応じた彼女は
この自殺願望には
自身の生い立ちが少なからず
影響を与えていることを
認めています。
彼女の両親にとって、
彼女の誕生は
予期せぬ出来事であり、
酒癖の悪い父親からの虐待も
相当なものだった
ということです。
そのため、
祖父母に預けられて
安定した環境の中で
育ちはしたものの、
彼女の自殺願望は一向に
収まりませんでした。。
「苦しみのもとは、確かに
子ども時代にあります。
でも、穏やかで幸せな
家庭で育っていたとしても
この自殺願望は
変わらなかったでしょう」
「もう、すべての準備は
整ったと思います」
しかし、
安楽死が実行される当日
彼女は医師と話し合い
冷静に
「できません I cannot do it」
と答えました。
「この2週間はどうしてだか
それほど生き辛くはなく
クライシスもなかった。
それが
死の近くにいたからなのか
自分の中で
何かが変わったのか
分からない」
この事案のように、
安楽死という選択があり
「死ぬ権利」
が認められることで
生きられる人もいる、
という考え方も
安楽死推進派の意見の
ひとつです。
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