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邪教といえば
現代にいたるまで、
長年にわたり日本で
「邪教」といえば
真っ先に「真言立川流」
が挙げられてきました。
12世紀に興され、
江戸中期に廃れたとされる
真言宗系の密教一派です。
しかし、近年の研究から
この汚名は
対立する他流派によって
着せられた
濡れ衣だとわかりました。
発足と同時期に実在した
「彼の法」といわれる
秘儀を扱う集団と
重ね合わせた
印象操作だったようです。
その「彼の法」集団とは
髑髏本尊(どくろほんぞん)
という性的儀式を信仰する
密教系の集団で
正式な名称は持たなかった
ようです。
「彼の法」信者になった
男女のペアは、
厳選されたどくろを
渡されます。
そして夜な夜な
そのどくろの前で性交し、
その際の和合水(あらゆる
体液が混ざったもの)
やら呪符やら、秘密めいた
さまざまなものを
どくろに塗りたくります。
これを繰り返すこと
数千回、
約7年の歳月をかけると
突然どくろが力を持ち、
あらゆる望みを
叶える本尊になる、
というものです。
このような
特異な秘儀のため
邪教とされる
「彼の法」集団ですが
作家の京極夏彦は、
現代では考えられない
男尊女卑がはびこった
時代に、ここまで
真剣に女性原理を
考えている宗教は無い、
との評価もしています。
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